エンシェントエルフ
NO.0017「サマンサマンサさん」
アンティーク★★☆☆☆(初期から長らくレギュラーだった。ここ1年見かけない)
俄然強め度数★★★★★(そもそもが既にずっと強い。)
再利用評価!★★★★☆(もともと壊れは後の未来でも壊れる!)
📚「エンシェントエルフ」を語る…
その名を「サマン・サ・マンサ」と云ふ。
遥か太古の頃の、緑と森の妖精の楽園が誕生したその中心に聳え立つ、妖魔の大樹の守護者の一人として活躍していた非常に有能で強く美しかったガーディアンエルフ。
自他ともに認める、そして初期バース時代からプレイしている者であればだれもが知るシャドウバース界における「最強カード」の1枚である。当時であればベスト3に入るであろう、現代バースでも利用者は皆無だがベスト20位以内には入りそうな「壊れ強火力・万能高機能」な良いとこ取りしまくった鬼強いカード。
現代バースの水準が、これに追い付き追い越したことで、イマドキから始めた昔のバース事情を知らない者がみれば「別に?」「どこが?」なんて思うかもしれない、しかし初期バース時代においてはとんでもなく優秀なカードだったのだ。
不思議と、ウィッチの「次元超越」に関して「弱体化(要はナーフ)しろ!弱体化しろ!」と喚くオタクらが大多数いた、その一方でこの鬼恐ろしい強カード「エンシェントエルフ」に関して「弱体化しろ!」と叫ぶものは皆無だった…。
何が最強かって、何が強いのかって…
例えば極端に、ターン1で1体1/2ゴブリン。
ターン2で1/2ゴブリンと、水の妖精さん1/1で計3体。
そしてターン3でエンシェントエルフを出すと、+3/3強化を得て5/6になるんだよね。ターン3で5/6守護、これを初期バース時代に討ち取れる術は皆無に近く、この動きが決まるだけで(つまりはターン3で)もう決着、という異常な展開をみせる。
もちろんそんな簡単にはいかない、計3体出しが「神引き」依存だしさらに手札にサマンサさんがあるか否かで確率は相当低い動きではある。
しかし大切なことは、計2体でもいいし、1体でもいい、コスト3で2/3が通常(デフォ、ノーマル)なのだから、そこに+2でも+1でも強化されて立ちはだかると相手は討ち取ることが難しいプレッシャー与えになる。
今でこそ?馬鹿みたいに低コスト高火力の攻撃スペルや場出し攻撃に溢れているから、別段どうということも無いだろう、ネクロでターン3、4でいきなり8/8が出ちゃう、なんてことも多々あるくらい狂気に満ちているのが現代バースゆえに。
しかしあの当時は、ターン10超えが当たり前だった緩やかなバトル模様がゆえに、運の要素が大きいとは言え序盤で繰り出されるエンシェントエルフは脅威だった。「守護」まで付いているのだから…。
手札戻しに関しても、「メルル」の利用が一般的だったこともあって、メルルの回収・再利用の点でも活躍したし(この「メルル」がいることで序盤で場に計2体、3体残りやすい盤面作りが簡単に可能だった。)ウィスパラーや妖精さんの回収は、当時はカード引きカードが乏しかったこともありエルフと言えど手札尽きが顕著だった時期なので、この「自分の場の全フォロワー回収能力」すら驚異的な破格の能力だったのだ。
これもまた極端な話、エンシェントエルフ(あるいは同じ能力のフォロワー)が、ニュートラルとしてコスト3でいるとすれば、どのクラスでも必須レベルで使われることだろう。守護があって手札に戻して、自身を強化して、これだけお得なカードを使わない手も無いだろう?
「手札に戻す」という行為がとてつもなく強いとは、エルフを使わない人は分からないだろうしシャドウバースを始めた者は実感がないだろう、なんだったらそもそも「リノ虫」ばかりなのでそーゆー使い方としてインプットされて「それだけのための効果」なんて思い込んでしまっている者も多いかもしれない。
しかしなんであれ「手札に戻す」という回収・再利用はエルフ特有のプレイ回数を稼ぐ抜きにしてものすごく強いんだよね。エルフ以外で「これ、手札に戻すがあったら便利なんだよね~…」ってカードを各クラスで挙げてみなさい?
エンシェントエルフに話を戻すと 、当時はリノ虫との兼ね合い、今のように一撃20ダメージはあり得なかったのでリーダーを叩き叩いて削って削ってしていく必要があった。初期から手札戻しのカードは多数あったがそれだけやっていたって勝てないわけで(主にディフェンス面)守護付き強化と回収・再利用と万能なエンシェントエルフは流行デッキの中に組み込まれて絶対的レギュラーメンバーとして活躍していたものです。
今は?
もうここ1年以上…まるで見かけない…
初期から時空期(1~7期)まではリノ虫一択世界としてエルフの利用率はトップクラスに高かったものの、光と闇期(第8弾)から一気に激減してワーストをネメシスと争うレベルにまで落ち込んでしまった。それから以降はエルフは「利用率低いクラス」として落ち着き今に至る。
また、旧式リノ虫のデッキが完成され(0化のウィスプ利用、フィーネ&ゴブリンメイジ)これによって一撃20ダメージを叩き込めるようになったので全体回収(手札戻し)とか結構どうでもよくなっちゃってエンシェントエルフを採用する価値がなくなり姿を消した形となった。
さらにはカード引きカードが溢れて手札尽きが皆無という時代、さらにさらに妖精さんの補充が様々なカードで可能になったことも合わさってますますエンシェントエルフの価値は下がっていった。
最初に述べたように「現代バースでもベスト20位には入る強カード」と、これは高機能・多機能で序盤の動きが強いためで間違いなく使える強い子なのだが、旧式リノ虫OTK型デッキにおいては不要のため利用率が激減してしまったということだ。
それと面白い現象があって、昔から、エンシェントエルフの利用ブームに波があって、「よく出てくるなぁ…」という時期と、「全然みなくなったなぁ…」という時期と、増えたり減ったりの波があったのがかつてのエンシェントエルフの使われ方。
シャドバ関連のサイトや攻略系やTwitterを私はまるで欠片も見ないのでその辺の事情は分からないけど、いろいろ裏であってはデッキを真似たりして流行ったり廃れたりしている波の元なのかもしれない…。
取扱説明書みたいな ✍
ターン3で繰り出す強み!
初手配布でもう既にエンシェントエルフが見えているのなら、なるべく多くを場に残して大強化を狙いたい。
現代バースでも例えばビショップは123の流れが決まっていてフォロワーが出ることは無いので計3体の大強化は決めやすい。(しかし一点になることでランダム破壊の餌食にもなるが…)
スパルタクスロイヤルもガラ空き率高いので、また0/2ベル子とか出ることもあるのでチャンスは大いにある。
既に述べたように現代バースは高騰した火力によって、序盤の大強化でも容易く討ち取られる。それでも回収・再利用と相手に処理する手間を割かせたという点で意味は大いにある。
いよいよコスト3帯で3/3が一般化しそうなしゃどばす界において、4/5、5/6守護は今もなお飛び抜けて強いに違いない。この動きを決めて弱い、使えないということは絶対にない!
回収♪ 回収~♪
序盤であればメルル、ウィスパラーの再利用に貢献する。
いまだと「鷹匠」なんかも面白い、タカを2体加えられるのであれば鷹匠進化も楽し気だ。
中盤・後半では攻めに関する再利用、そう、つまりは「疾風」の再利用に寄与したいところ。
リノ虫を筆頭に「カブトムシ」なんかも使いやすい。
エルフの疾風の特徴は「低コストで高攻撃力」であるという点に尽きる、しかもエンシェントエルフがコスト3なので細かいタッチで動きやすい。
カブトムシが生存したなら戻して何か打ってもっかい疾風カブトムシという動きすら可能。
あるいは利用者皆無だが「OTH(1ターン潜伏)」のイグアナなんかの再利用も楽し気だ。
普通に手札戻しでいいじゃない?
これは間違いだ。
何度も言うようにエンシェントエルフは守護付きで攻防強化される点でディフェンス面でも大いに活躍する。
本来は相手の場を処理しなくちゃいけないような、イグアナでリーダー叩いてる場合じゃないんだよなぁ…という場面において、勝負をかけてリーダー叩いてエンシェントで戻すとき、そこにディフェンスとして立ちはだかるサマンサさんがいればこそ勝負をかけることができるのであって、これが単なるスペル型の手札戻しでは戦況悪しになることが多い。イグアナは(当時、そして今も)間違いなく強かったが、サタン現象(進化ポイントがなく相手の場の処理に関われない単発ポンッと出し)が起こるため、攻守逆転の隙を与えてしまうことが間々あった。
そーゆー事態のカバーリングすらこなして再利用に持ち込めるエンシェントエルフはやはり、使われる機会が無くなったとはいえエルフクラスの多彩なカードたちと上手く綺麗にかみ合って有能と言わざるを得ない良く出来たカードなのです。
序盤のハイスタッツプレッシャー!!
既に書きましたが…
序盤ターン3で計2,3体巻き込んでの4/5、5/6強化版で立ちはだかることが出来ればそれだけで勝負を決めかねない(後手ならまして)相手の心をへし折る超強力なムーブ。ブームではない。
現代バースで高火力となり討ち取られやすい…
とはすでに述べたが、まずは大事なこと、非常に大事なこと、現代バースは「手札配布確率操作」がなされていて、ターン1から234と綺麗にスムーズに動けるような配慮がなされていて、低コスト12の初手配布率が異様に高い。よって初期バース時代であれば「運」の要素が多分にあったこの序盤での4/5、5/6強化版エンシェントエルフも、現代バースでは容易に実現可能な結構ありきたりな動きと化している。(もちろん、相手も同様に123と展開できるわけでフォロワー同士で叩き合うことだってある、そういう意味では難しくもある。しかしフォロワーを出さない相手・構成であれば、昔よりも決めやすい。)
ターン3の2/3守護として…
現代バース(12弾次元期)の特徴として、低火力フォロワーが多数ということ。
そしてコスト3帯のフォロワーで2/3の利用率がかなり低い。
ターン3で2/3が出るって、1つ2つのとあるクラスくらいなもので、あとは2/2が多い。これは、能力が高度なカード、フォロワーを使いたいからであって標準系2/3は自然と少なくなる。今はだいぶ減った1/2カード引きの「リュート」とかもそう。
だからこそ、なんだよね…
3ターン目で2/3を出すと、それだけでかなり優位な盤面を得る。しかも守護が付いているのだからなおさらだ。
もちろん巻き込んで+1でも強化して出すことが出来れば良いが、そのお得感無しでも2/3守護が、今のところただそれだけでも「強い動き」とみなすことができる。
また、ここ最近(次元期後期)は速撃ロイヤルと、このブログ(主にフェアリーブリンガー)を見て速撃エルフを真似る連中が増えてしまったせいで、序盤からダダダダぁぁっっと攻め込むデッキが増えている。がしかし、攻撃スペルを(おそらく)入れ込んでいないフォロワーまみれ構成の速撃者を、ターン3で2/3守護で防ぎ止める強みもある。
「少女リザ」を使って序盤強化を確実にせよ!
利用者皆無の「少女リザ」は魔法ガードがあるので、1で何か出して、2でリザの魔法ガードが決まる時、主にスペラーウィッチに対して3でエンシェントの4/5強化版が非常に作りやすい。さすがのウィッチといえど(よほど手札の周りが良くない限りは)ターン3、4で4/5を討ち取るのはムズカシイ。まして他のクラスにおいては云うに及ばず。
リザを利用して強化を確実にするのみならず、エンシェントエルフの後にリザを使って魔法ガードをエンシェントにも付与するという、こちらの動きの方が遥かに強力でもある。
中盤~後半以降であれば5/6、6/7強化も容易くそこに魔法ガードを付与することが出来れば勝負を決める一手となり得る。相手進化ポイントが尽きていればなおさらに。
後展開による数攻め。
つまり、普通のハイスタッツ守護者は、高コストによってポンっと単発で1枚出して終わりだが、エンシェントエルフは巻き込んで攻防強化しハイスタッツになれる、そして余ったppで小モノ配置することによって数攻めの展開になる。これが意味することは「ランダム破壊」の餌食になることから逃れられる確率下げに繋がっているという点。
高コストの単発ポンッっと放り込んだ守護だとまんまとド当たりしてしまうランダム破壊に対して避けていける可能性が見出される強みすらある。
📄Memo
注意点!
例えば妖精さんを0化して、コスト0として利用しました。
その妖精さんをエンシェントで戻すと、再利用の際はコスト1妖精さんとなります。
これは「手札戻し」の基本注意事項でエンシェントに限ったことではないですね…。
もう一点は「瞬足の大狼さん」を利用した疾風付与について。
大狼さんを設置して、数体巻き込んでエンシェント強化の疾風攻撃!
これは残念ながらできません。。。
まずは何よりもエンシェントエルフの「ファンファーレ効果」の発動が優先されるため、場のフォロワーを手札に戻すが最優先で発動される。
すると大狼さんは手札に戻る、エンシェント場に着地、疾風付与は無し。
という流れによって、このテクニックは使えない。
これもまたエンシェントエルフに限った話ではなく、手札に戻すフォロワー「ダンジョンフェアリー」なんかでも瞬足の大狼さんを戻すと着地前に戻すから疾風の付与は無い。
3点目は「調べ強化」のフォロワー戻し。
なんであれ調べで多数のフォロワーを強化している場合、エンシェントの全回収は場合によっては悪手となるのでここの噛み合いが若干悪い。
エンシェントエルフを使いこなすデッキ紹介~💃
ローズクイーンの薔薇オチに据えた攻守万能型。
いくつかのカードを除けば初期バース時代に私がよく使っていた構成でもある、裏を返せばその改良版みたいな感じの。
「エルフ三種の神器」をしっかり用いているので序盤からダダダタァァァっと攻め込んでいけるし、ローズ登場までにダレる中盤~後半にかけても細かいタッチで動けるカードが多数あるので安心。
バッタの指揮官は私の恒例で「メーテラ」と「白狼さん」が攻撃力4で被っているので使い方としては悪い例だが、薔薇オチ無しでも勝ち切る強さがあるのでメーテラでもいっか…という気持ちもある。現代バース(アンリミテッド)はローズ登場の8ターン目が遅すぎるという異常事態でもあるので白狼さん→ローズなんて悠長にやってる場合でもないバトルも多くある。
「森の女王・リザ」を持っているのであればバッタの指揮官にかえてそちらを入れるべき。
「低空速撃」に混ぜ込んだ形。
小モノ散りばめ式なので無理に使うと全回収が悪手になるので注意が必要。
使い方としては対戦相手の速撃封じの緊急守護として、あるいはこちらの攻めでは主に疾風の回収で使う。
ダラダラ天使とダンサー外して「リノ虫」でも良いだろう。
エンシェントエルフが出なかろうと強すぎるデッキなのだが、速撃同士のバトルとなった時、守護で封じて優位に立てる良きデッキでもある点が、ノーマルな速撃構成とは一味違う。
先手必勝の「超速撃」構成。
対戦相手によっては序盤でエンシェントエルフの強化版一点攻めを狙っても良い。
この一点攻めで、エンシェントが高火力スペルやランダム破壊なんかで討ち取られると、攻めの波が途切れて負けが濃厚となるため注意したい。
決めれば強力だがマイナス面もあるということだ。
まあ、そんな余計なことしないで低空エルフで攻め込むに越したことはないという…
✨͡エンシェントエルフの活躍場面動画集~~~!
すぐに戻してカブトムシ疾風使えばターン7で勝ちでしたね…
ネクロは番犬・ヘクター頼みなので低火力がおおく、4/5守護ですら動きをピタァァァァっと止めることができる。
先手速撃の例題みたいな美しい勝利ですね…やられる方はたまったもんじゃないでしょうが…。
総評(エンシェントエルフ)
元々が強かったんだから使えないわけがない!