【読書感想文】宇宙を織りなすもの ~時間と空間の正体~(上・下) ブライアン・グリーン
私が中学2年生の6月後半に手にした本がブライアン・グリーンの「エレガントな宇宙」でした。それにハマって梅雨を終えて7月の中頃までに読み終えて。まさに1学期の期末試験の勉強をする時期にそれをしないで本を読んで「こっちの方が頭良くなった気分」に浸っていたことを思い出します…まさに中二か。。。
それ以来、6月から7月の「さああああ楽しい楽しい夏が始まるぞぉぉぉぉ!!」って前哨戦辺りの梅雨明けのキラキラな時期になると宇宙関連の本を読みたくなってしまう症候群。
ところで私って生き物は「正解に興味がない」というタチの悪い性質を持っているもんだから、つまりどういうことかって、古くは小学生3年生とか4年生の冬に風邪を引いて1週間学校を休むんだけど、その時に旧ドラえもんの映画をDVDをいっぱい借りて来てもらって観漁っていると「ドラえもん!のび太の恐竜」だったかなぁ、そこで「恐竜の絶滅について」知る。隕石と津波で恐竜が絶滅するからドラえもんとのび太くんたちで地底に恐竜たちを避難させるっていうくだり。
それでまた真実として、恐竜の絶滅に関してメキシコ付近のユカタン半島に隕石が落ちて絶滅した、ということに一応なっているらしい、と。
それらを知って、私は「なるほど!」とは思わないんだよね。(「へぇ~…」とは思うが。)
科学的事実や歴史的真実よりも、「いろんなパターン」を妄想したい。
隕石は隕石としてそれはそれとして、もっと違う絶滅の仕方、絶滅のさせ方を模索したいと思ってしまう。。。
どうなったら絶滅できるのだろう?
地球上全域にいた恐竜が、綺麗さっぱりいなくなる?
そんなことってあるの?
陸のみならず、海も、空も。
海くらいなんか残れよ?…と。
2億年以上もいた(らしい)くせして、綺麗さっぱりいなくなってる場合かなの?
1種類くらい、何か残っていても良かったんじゃないの?
セミやらゴキブリやらワニとか、それらがいるんだから何か恐竜1種類くらい残ってたって良かったじゃない?
ゾウ、キリン、ライオン、その中に混じっていい感じの大きさの草食系の恐竜がサバンナにいたって…
それが全て綺麗さっぱりいなくなった!?
どうやったら全滅できるのだろう?
って、好き勝手に妄想したいタイプ。
普通の人の「なぜ?」は、ユカタン半島に落ちた隕石で、「なるほど!」って、真実にたどり着いて終わるところ、正解に興味がない私はそれはど~でもいいんだよね。。
だから「裸子植物から被子植物への移行」みたいなものは(現代では相手にされていない説らしい)私からすると「それそれ!そーゆーの面白いね!」って、テンション上がって喰い付いてしまう。そーゆー色んなターンの模索系女子ということなのです。。。
ブライアン・グリーンの「宇宙を織りなすもの 」の感想と関係ないじゃん。。
って、前置きが長くなってしまいましたがこれで思い出すのが、中2の時に「エレガントな宇宙」を読んで刺激を受けて述べたように好き勝手に妄想して私好みのビックバンとか宇宙のつくりを想像していたことを思い出します…。まさに中二だ!
それでその後すぐ訪れる夏休みで自由研究として、パクリヒントとプラス私の勝手な妄想だけで作り上げた(事実無根の)「光子の穴理論」というものを、びっちり「ジャポニカ学習帳」に書き込んで、絵の上手な友達に協力してもらって図とか挿絵をたくさん入れ込んで提出したのでした。
その時の私が抱いた疑問「この空間とは何者なのだろう?」
これについて答えてくれる本やサイエンス系の番組に私はまだ出会えていない。これに関して書き綴っているくだりも読んだことがない…かも。
どうなんだろうね?
私は超スーパーど素人でエキスパートでも何でもない虫けらみたいなものだけど?
この空間とはなんなのだろう?
と。
マインクラフトみたいに1ブロックの「なにか」から構成されているのだろうか?
例えば、あなたが今いるその場所で、画びょうで「空間にピン留め」することができたとして、その画びょうは、どうなってしまうのだろう?
地球は回転しているし動いてもいる。これは絶対に。
そしてなんだったら銀河そのものも動いている、らしい。
地球も動いていて、銀河も動いていて、ということは「自分が今いるその場所(空間)」は、数秒前まで宇宙空間だったし、数秒後もきっと宇宙空間であるはずだ…と。
近場の空間に画びょうでピン留することが出来たら、画びょうは勢いよく自分から離れて空へ上るか地面に突き刺さって大地を切り裂くか…
って、そんな疑問を抱いたんだよね。
「空間にピン留したい症候群」
宙に浮く、ではない。
重力の影響を受けない、とも違う。
空間にまさに突き刺してピンを留めたい。
掲示板に画びょうで突き刺せばしっかり留められるように、空間に突き刺して画びょうで留めれば、画びょうは、地球(と銀河)は動いているハズだから?画びょうはその何らかの座標系にとどまったまま遠く彼方へ消えていく(ように見える)に違いない?それが画びょうではなく小型カメラだったらどうだろう?その座標系にとどまった小型カメラはどんな映像を映し出すだろうか?
例えば漫画なんかで、異次元の扉(ゲート)から魔族がやって来た!なんて場面が描かれる。その異次元の扉もしっかりと重力に縛り付けられて他のモノと同様にその世界(空間)にとどまる。
でも、私の言う「空間にピン留め理論」で言えば?
異界から接続されたそのゲートは、空間にピン留め(座標)しているようなものだから、扉が繋がり次第ぶわぁぁぁって離れてしまって魔族たちはいつまで経っても地上に侵入できない。今この位置のここ(座標)って指定して魔王かなんかが「ゲート」を設置した「そこ」は、地球やなんやは常に動いているから常に移り変わり続けているから「さあ魔物どものよ、いざ行かん!」とする時にはそのゲートは宇宙にあるかもしれない。
というところから「光子の穴理論」を勝手に妄想して好き勝手に書き殴って、夏休みの自由研究として提出した私。
まあ見事に誰(先生)にも何にも欠片もまるで相手にされなかったけど、、、、中1の頃の担任の先生が理科の担当の先生だったので「こんなの書いたんですけどー;;;;」って見せて、そしたら放課後ガッツリ話し込んで3時間超えて話し込んで、私の妄想トークガッツリ聞いてくれたし、先生からの真実の話も楽しめたし、なんかそーゆー思い出がよみがえってくる。
さてそれで、ニュートンの「バケツ」の話からマッハの関係説から、私の言いたい箇所ではあるものの、かゆいところに手は届いておらずに「宇宙を織りなすもの下巻」の後半の方でようやく「空間の構成要素」に触れられてはいるものの、やっぱり私の言いたい感じのこととはちょっと違ってる。
重力もすごいと思うし重力の謎にも興味はあるけどそれよりも何よりも私は「空間にピン留めしたい!」
「プランク長さ」とは言うけれど?
それがきっちりこの空間内に収まっていられるためのその居場所、空間たるゆえん。
例えばだからマインクラフトで、1ブロックで木や石や土をハメ込んで創り上げていける。1ブロックよりも小さなモノ(そこまで私はマイクラに詳しくないから間違ってたらごめんなさい。。)は規格外で存在できない。半ブロックとか1/3ブロックとかはダメ。「ブロック」という絶対的な単位。大きなものは問題ではない。ブロックの積み重ねで作り上げていけるから。そうではなくてその最小として空間に入りきれる居場所みたいなもの。
真の座標系。画びょうで留めることができる掲示板にあたる「それ」
宇宙関連の本を読むとき常にそれに期待してしまう私は毎回「惜しいなぁ…」って…。
私は素人だしそもそもそこを目指していない人だから単なる興味でしかないけど、アインシュタインは子供の頃に「手鏡を持って、光と同じ速度で進んだら、その手鏡に自分の顔は映るのかな?きっと映らないはずだ。」という疑問を持って探求し続けて…という有名な話がある。私の空間のピン留めもそれに近いところがあると自負していて、中二の頃から探求し続けていればノーベル賞をゲットしていたかもしれない…
『とれるかぁ!!』
って、総ツッコミ、しっかりと聞こえました。。。
読みやすさ抜群!
この手の本でありがちな素人には意味不明な計算式が皆無!
イメージしやすいように楽し気な「ユーモアに富んだたとえ話」が散りばめられて繰り出し伝えてくれるのでとにかくわかりやすい、イメージしやすい、理解しやすい。
「ヒッグスの海」をパパラッチと超スーパースターと、一般人とを使ったたとえ話は「この人スゲェェェwww」って私を感動させたものです。
この本を読んでしまってはもうその他のお堅いムズカシイこの手の本は読めなくなるだろう。それくらい読みやすさが半端ない。そりゃ売れるわな。。。っていう、非常に完成度の高い、そして読みやすいこの手の本の最高傑作じゃないかな~って視覚的に読み込んでいける。無知な素人でも躓かない。楽しんで一気に読めてしまう。
かといってチャラチャラした稚拙なモノでもなくて、上下合わせて700ページ超えの読み応えもあり。
ブライアン・グリーンは「超ひも理論」の有名なサイエンス系番組で登場している人の良さそうなナイスガイだ!
ただやっぱり、その~、海外ということもあって、例えで出て来る「スキッパー」やら「ジョージ」やら「パーカー」やらの名前が定まらなくて、アレについての話はえっとぉ~…あれで出てきた話は確か~…って混乱してしまうんだよね。。
とにかくたとえ話でイメージしやすく視覚的に伝えてくれる箇所がふんだんにあって良いのだけれど、「前に紹介したジョージの話からも分かるように…」みたいな書き方が後になればなるほど増えて、「えっとぉ~…ジョージ???」って、こーゆー躓き方、「えっと、なんだっけ?」「誰やねん!?」って、戻って読むことになることが私の場合はそこそこある。。。
エンタングルメントくらい刺激的で衝撃的な話であれば「はいはいはい、アイツね!」ってインプットされるんだけど細かいタッチのたとえ話の連打だとジョージもワトソンもミランダもイブリットも誰が何をしたのか忘れてしまう。
たまには「田中」とか使えよ…と。
印書深く残った点をいくつか。
「とんちの館」のくだり。
脱出するために金属をあたえられたニュートンだっら、この問題は解けずに永遠に牢獄の中だろう、というたとえ話。
でも、いやいやいや、ニュートであればたとえその時代に判明していなくても気付くだろう、って。
続いて「ビックリ箱」を与えられたニュートンはここでも問題を解けずに再び牢獄の中だ!
って、いやいやいや、、、そんなあからさまな「ビックリ箱」ってモノであればほとんどクイズみたいになっちゃってて科学的知識関係なしにクイズ問題として解ける人は大勢いるだろう…って。
スベってるでブライアン?ブライアンいま滑ったよね?たとえ話を売りにしてるからって調子に乗ったよね?いかにもアメリカとか欧米ウケしそうな「ザ・ジョーク」って感じで日本的に見ると「さむい」例えだ!
って、偏屈な私はそこでそう思ってしまうんだけど、それでふと気付くとそのくだり、ガッツリ印象に残っていて要は「負の圧力は内に引き込む」っていう話なんだけど、ものすごくその箇所を鮮明にイメージするとともに楽しく読めたし思い出せもする。
多くの科学者をリスペクトしてなおかつ「賢こ」のブライアン・グリーンがそんな稚拙なくだりを書くだろうか?(ニュートンの時代では知られていなかったというのを言いたいのは分かります。。)
あえて極端に振り切って「ニュートンには無理なんやでwww」って、「アイツじゃアカンねんでwww」みたいな半笑いな遊びを放り込んで読者の心と印象に残りやすくした高等テクニックだったのかもしれない…と、読み終えた後の思いめぐらしでふとそんなことを思ったのでした。
やるじゃないかブライアン。。。
みたいな。
「10次元」は見えない、ゆえに見れない。
これは衝撃的でした!これは「なるほど!」と。
上で「正解に興味がない」と馬鹿丸出しに語っていますがこれは素直に「なるほど!」と。
ここは面白かったね~、興味深さと相まって非常に楽しめた。
10次元の形を想像することはあまりにも難しいけれど、5次元目とか9次元目とかに重力子やヒッグスのくだりとかまだ発見されていない粒子たちが入り込めるとしたら…逆的に「光子」は大きいから5とか8とか9の次元に入れない、わたしたちが「モノを見る」ためには光が必要でするとなるほど、それだと見えないモノは見れないね!
って、ここのくだりはホント面白かった。
ただやっぱり10次元ってわからない…
「電線の虫」はブライアンが進行役を務めるサイエンス番組の中ですでに知っていたけど、やっぱりわからないよね~?
想像が付かない。
電線を透明化してその虫の位置を結局3次元で設置出来てしまう気がしてならなくて、「ここだね?」って。どんなに丸まっていようと「ここだね!」の位置がありそうって思ってしまう。なんであれ地上にあるのであれば三次元で捉えられそうな、数学を理解していない者からすると想像が付かない…なんやねん10次元って。。。。。。。。。
「エンタングルメント」
これもたぶん有名なくだりだとは思いますが改めて読んでみると「本当かな~~~~?????????????」ってハテナ10個くらい付くほどに不思議な話だよね~?(ちなみに「エレガントな宇宙」にはこのくだりは書かれていない、この話がエレガントな方にもあって中二の頃に読めて知れていたらどれほど素晴らしかっただろう…)
粒子のテレポート実験に成功した!
とか言われてもいやいやいや、いつぞやの、考古学者のオッサンが、掘り起こした化石を自分で埋めて自分でまた掘り起こしてるのと同じやんけ。。。
みたいに私は思ってしまうもので…。
「二重スリット実験」はあまりにも有名だけど、「二重スリット実験に踊らされた愚かな時代」として未来人が、そうまさに今の我々が、 天動説を信じてガリレオをいじめた当時の神学者たちを「馬鹿じゃねーの?」というように、そうなる日が来るかもしれません…
なんて考え方がいかにも「正解に興味の無い偏屈な人の発想」であることに違いは無い…まさに古い考え方と新しい考え方は一致している。。。